フィリピン人女性がお金をせがむ理由と上手な断り方

お金

フィリピン人は、なんのためらいもなくお金を貸してと言ってきます。
そして、7割の確率で、貸したお金は帰ってきません。


僕はフィリピンに10年住んでいますが、その間、雇っていたヘルパーと運転手に、それぞれお金を貸した経験があります。
お金が必要な理由は、学費とバイクの修理代でしたが、返ってはきませんでした。


この記事では、フィリピン滞在中の個人的なお金の貸し借りだけではなく、フィリピンで知り合ったフィリピーナと、いまもSNSで連絡を取り合っている人に向けて、お金を貸してと言われた時の断り方と、貸す場合の注意点を説明します。

フィリピーナのよくあるお金のたかり方

フィリピン人女性は、気軽にお金を貸してと言ってきます。
お金の貸し借りを善としない日本人からするとビックリしますが彼女たちは平気。
ここでは、お金を送って欲しいと言ってくる理由について説明します。 

お金を借りる3大理由

家族が病気になった。
家賃が支払えない。
学費が滞納している。

お金が必要な理由を聞けば、この3つのうちのどれかを言ってきます。


家族のために生きていると言っても過言ではないフィリピン人ですから、病気になれば診療や入院をさせたいでしょう。
家賃や学費が払えなければ追い出されてしまいます。

このように、断りずらい人道的な理由で、相手の同情を誘います。
しかし、貸した場合、実際の使い道はわかりません。

前払いでお金をちょうだい

前払いのことをアドバンスと言い、今後支払う予定のある賃金や謝礼を先払いすることです。
僕の場合は、このアドバンスでお金を渡し、その結果、返ってきませんでした。


例えば、「今度、あなたがフィリピンに来た時は、ずっと付き合うから、その分のチップを先にちょうだい」と言われたらアドバンスです。


まっ、どうせ払うのだからいいかと思い送金したら、その後音沙汰なし。
こんなたかり方もあります。
 

貯金しないからお金がない

フィリピン中央銀行BANGKO SENTRAL NG PILIPINASの調査では、フィリピン人の約8割が銀行口座を持っていません。


フィリピン人は、もしもの時のために貯金をすると言う習慣はなく、いまあるお金でやりくりする文化。
だから、急にお金が必要になる出来事が起きたり、欲しいものを買うためにまとまったお金が必要になった場合は、手持ちがないので、誰かに援助を求めます。

借りることに抵抗なし

フィリピン人の8割はカトリック信者です。
カトリックの教えは分かち合いと助け合い。


お金で困っている人がいれば、お金に余裕のある人が助けるのが当たり前の文化なんです。
だから、借りることに抵抗はなく、むしろ貸すのが当たり前とさえ考えているフィリピーナも少なくありません。

金貸し業者から借りたくない

フィリピンには、保証金も契約も不要で、誰にでもお金を貸してくれる、ファイブ・シックスと言う高利貸しがあります。
ファイブ・シックスとは、貸した金を5で割って6倍にして返すと言うサービスで、金利は20%。
例えば1,000PHPを借りたら、1,200PHPを返済します。


誰もが利用できるため、貧困層の人たちを中心に利用者も多いのですが、返済できないと、永遠に付きまとわられるため、返済できるかどうかわからない人は利用しません。

借金を踏み倒す気だったら、日本人にたかります。

フィリピン人がお金を返さない理由

借りたものは返す、と教えられている日本人とは違い、フィリピン人は借りたものはもらったものと言った感覚。
フィリピンでは、「貸して」は「ちょうだい」と、ほぼ同義語です。
フィリピン人が、借りたお金を返さない確率が高い理由を説明します。

最初から返そうと思っていない

借りる時にはいろいろな理由を並べ立て、必死に相手に頼みますが、一度借りたら、そんなことはすぐ忘れてしまいます。
返すことへの意識が希薄なので、借りたことも忘れている。

当然、返ってきません。


貸してと言われた人は、この子は自分だけに頼んでいると考えがちですが、相手はお金を貸してくれそうな何人もに声をかけていますので、誰に借りたかも覚えていません。

借りた理由と使途が違う

相手から借りられる確率を高くするため、お金が必要な理由は相手が断りづらいとを言ってきます。


でも実際は、母親の薬を買うためにお金が必要だと言ったのに、自分の服を買ってしまった。
学費のために借りたのに、そのお金で旅行した。


借りたときの理由と、実際の使途が違うのは日常茶飯事。
嘘をついてしまったことに多少の疚しさもあり、説明も面倒なので、結局返さないのです。
 

返済不能な額を借りる

フィリピン国家統計局 Philippines Statistics Authority の調査によると、2018年のフィリピン人の平均年収は313,000PHP(約675,200円)。

しかしこの数字には、巨額の富を得ている裕福層も含まれているので、実情とは違います。
僕の知る限りでは、一か月10,000PHP(約21,570円)以下の収入の人がたくさんいます。

お金を借りて返せる限度はだいたい収入の2割まで。
10,000PHPの収入の人なら5千円程度です。


しかし、実際はその何倍ものお金を借りてしまうので返済不能になります。

お金を貸すデメリット

せっかくの好意でお金を貸してあげても、それが仇となり、こちらに跳ね返ってくる場合があります。


いちばん考えられるのは、お金が返ってこないばかりか、味をしめてまたせがんでくる。
前のお金を返せと言ったところで、いろいろな言い訳を並べて、新たなお金を要求してきます。

貸したあなたは、戻って来るかどうかの不安や、返済の催促などで、精神的に疲れることでしょう。

また、相手との関係にもヒビが入り、お金が戻ってこないばかりか、連絡を取ったり、会うことも二度とできなくなるかもしれません。


フィリピン人女性にお金を貸すデメリットは大、メリットはほぼゼロです。

上手な断り方

お金を貸してと要求された時の断り方について説明します。
結論から言えば、キッパリと断ることです。

理由を聞かない

相手の事情を聴いてしまえば、聞かれた相手はその気になって、いつ貸してくれるのか、ここに送金して、などとグイグイと畳みかけてきます。


貸す気がないのでしたら、変に相手の話は聞かず、要求されたら間髪入れずに断ってください。
英語ならSorryで大丈夫です。


Noと言うのが苦手な日本人ですが、ラテン系のノリのフィリピーナに対して曖昧な態度をとっていると、相手のペースにはまることになります。

お金がないと言う

それでも、ひつこく迫ってきたら、お金がないと言ってください。
「僕は今、お金を持っていない」と言えば、大抵相手は引き下がります。


ここで重要なのが、貸せない理由を真面目に説明しないこと。
説明すればするほど、相手に突っ込むチャンスを与えてしまいます。
相手が諦める理由をシンプルに言いましょう。

相手はあなたから借りられなくても、本当に必要だったら、街の金融屋からでも、他の男からでも借りる手段を考えます。

それでも貸すときの注意点

返ってこないのを覚悟の上で、お金を貸す場合の注意点を、手渡しと送金のふたつのケースで説明します。

対面で貸す場合は借用書

貸す金額や返済日について、口頭ではなく必ず書面に残してください。
法的な証拠にはなりませんが、それでもフィリピンは契約社会ですので、書面に残すことで相手にプレッシャーをあたえることはできます。


本来ならワープロで作成した借用書が望ましいですが手書きでもかまいません。
最低限、借り手と貸し手の名前、金額、返済日、日付を明記した借用書を作成し、サインして相手にも渡してください。


ポイントは、決めた内容と違うなどと後から言われないように、借用書は相手にも渡しておくことです。

送金するなら証明書類を確認

日本からお金を送金するのでしたら、事前に、家賃や学費、入院代など、お金が必要なことが分かる書類の写真を、相手に送ってもらってください。
併せて、メモでいいので、お金を借りる旨を相手に書かせ、それも写真で送ってもらいましょう。


相手のことは考えず、貸す条件をグイグイ突きつけてください。

面倒だと思ったら、相手から借り入れを断ってきます。


また、貸すお金は2回に分けて送金し、一回目の送金でつかったお金の明細を送ってもらった後、残金を送金すると言った方法が望ましいです。

第三者を立てる

多額のお金なら、貸し借りを証明してくれる第三者を立てることも検討してください。
第三者とは保証人とは違い、お金を貸したこと、借りたことを見届けてくれる人ですので、法的な責任はありません。
しかし、トラブルが起きたときには仲裁をお願いしたり、あなたが相手に貸したことを証明してくれます。
 

第三者は一般人で構いませんが、相手より社会的立場が上の人、そして相手との関係がない人にお願いしましょう。
相手の家族や友達では、意味がありません。

送金する場合は、第三者への依頼は難しいかもしれませんが、あなたがフィリピンに来た時に知り合った、信頼できる人がいたら頼んでみてください。

争いになったら外国人の負け

あなたがフィリピンにいる場合、たとえ返金されなくても、相手の会社や家に押しかけてはいけません。
プライドを傷つけられたフィリピン人はなにをするかわかりません。
周りを仲間にして、こちらに攻めてきたり、逆恨みしてあとから仕返しをしてきたり。


警察に通報されたら、どちらが良いか悪いかではなく、まず外国人の負け。
下手をすると裁判沙汰になります。

金銭トラブルにならないための心がけ

フィリピン人と金銭問題でモメないために、日ごろの心がけを3つ紹介します。

お金持ちのそぶりを見せない

前記したように、カトリックのフィリピン人は、お金のある人がない人を助けるのは当たり前と思っています。
ですので、相手にお金持ちのそぶりをみせてはいけません。
お金のない人と思われた方が、よっぽどいいです。


フィリピーナとSNSでメッセージのやり取りをしている人も同様。
〇〇を買った、とか、どこかに旅行に行った、などと話せばお金持ちと思われ、たかられてしまいます。

水商売のフィリピーナを信じない

日本人観光客が好きなKTVの女の子は、客からお金を引き出すプロです。
店外デート時はもちろん、その後もテキストやメッセージで、あなたに甘えながら、支援を要求してきます。


一度ぐらいならと送金したり、プレゼントを送ってしまったら最後、あなたからお金が引き出せないとわかるまで要求はつづきます。


お金と恋愛は違います。
お金を貸したからと言って、フィリピーナはあなたのことを好きになってくれるわけではありません。 

外見や出自で判断しない 

お金をせがむのは、スラム街に住んでいるような貧しい人ばかり、と言う考えは間違えです。
僕は、裕福なフィリピン人よりも、貧しい人たちの方が知り合いが多いのですが、彼らは日本人のイメージと違い真面目な人が多いです。


一方で、平均的な所得がある普通のサラリーマンや、語学学校の先生の中にも、相手をだましてお金を借り、返さない人たちはいます。


相手が信頼できるかどうかは、外見や出自ではなく、日ごろの言動を見て判断してください。 

まとめ (コロナ禍のフィリピーナ)

コロナ禍で夜の商売ができなくなり、生活苦となったフィリピーナたちは、以前お店で知り合った客ばかりか、FBを通して見ず知らずの男性にまで支援を求めています。


もしかしたら、このブログをご覧になっている方のところへも、支援のお願いが行っているかもしれません。

  • フィリピン人はお金を借りるのも返さないのも、悪いことだと思っていない。
  • 断るなら相手の事情は聴かずにキッパリと。
  • お金を貸していい人は、貸したお金はあげたものと考えられる人だけ。

お金を要求されている方は、この3つを心にとめておいてください。

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MAMORU
フィリピンに在住してわかった現地の文化やルール、そして海外移住のお役立ち情報発信しています。 海外への移住やロングスティを考えている人。 フィリピン人とかかわりのある人。 フィリピンに興味のある人。 そんな方々の役に立てばと思っています。