フィリピンの喫煙ルールと、販売されているタバコの種類、そして日本から持ち込めるタバコについて説明します。
フィリピンでは、決められた喫煙所であれば、たばこを吸うことができますし、電子タバコや加熱式タバコも利用できます。
目次
フィリピンの喫煙ルール
フィリピンでは2017年7月から、公共の場所での喫煙が禁止されています。
また、2020年3月からは、電子タバコ、および加熱式タバコの輸入も禁止されました。
但し、定められた喫煙所や自宅では、自由にたばこを吸えます。
電子タバコについては、全面禁止といった記事がネット上で見られますが、電子タバコも加熱式タバコも、2021年現在、普通の紙巻きたばこと同様にみなされていますので、フィリピン国内で販売されていますし、喫煙所なら利用できます。
実際、僕は電子タバコをモールの喫煙コーナーで吸っていますが、いままでに注意を受けたことはありません。
喫煙違反の罰則
公共の場所で喫煙すると罰金、または度重なった場合は禁固刑が課せられます。
これはフィリピン人だけではなく、観光やビジネスでフィリピンを訪れている外国人も同様ですので注意してください。
違反の回数 | 罰金 |
初回 | 500~1,000ペソ |
二回目 | 1,000~5,000ペソ |
三回目 | 5,000~10,000ペソ または禁錮刑 |
フィリピンで喫煙できる場所
大きなホテルやショッピングモールでは、屋外の駐車場の一角などに喫煙コーナーが用意されています。
レストランには喫煙席や喫煙ルームはありませんが、アルコールを提供しているお店では、屋外に喫煙スペースを設けている場合が多いです。
また、喫煙率が高い韓国人が経営しているカフェやレストランでは、喫煙できるテラス席を設けているお店もあります。
マニラのニイノアキノ国際空港や、セブのセブマクタン国際空港には、空港の建物の外に喫煙場所があります。
フィリピンの喫煙率
WHOが発表した2021年版の世界保健統計(World Health Statistics)によると、フィリピンの喫煙率は24.3%です。
この喫煙率は、世界的に見て極端に高くはないのですが、WHOの調査は15歳以上を対象としているため、10歳前後でタバコを吸い始めるフィリピンは、実際にはもっと高いことが予想されます。
また、フィリピンの女性の喫煙率は7%です。
未成年者の喫煙
フィリピンで、たばこの購入や喫煙が認められているのは18歳以上です。
しかし、 WHOの調査によれば、フィリピンの喫煙者の約1割が18歳未満の未成年でした。
政府はこの事態を重く捉え、未成年者にタバコを与えることはもちろん、子どもの出入りが多い学校や遊び場から、半径100メートル以内の場所でのタバコの販売や宣伝活動を禁じています。
フィリピンで販売されているたばこ
フィリピンで売られている、紙巻たばこの種類と値段を説明します。
たばこの種類
フィリピンの銘柄
- MIGHTY (マイティ)
- FORTUNE (フォーチューン)
海外銘柄
- Marlboro(マルボロ)
- Winston (ウインストン)
- PALL MALL (パールモール)
- Camel (キャメル)
- MEVIUS (メビウス)
日本たばこ産業(JT)のメビウスは、ウインドブルー、スカイブルー、オリジナルの3種類が販売されています。
たばこの値段
フィリピンでは、たばこの値段は全国一律ではありません。
街中の小売店、コンビニエンスストア、そしてショッピングモールなど、タバコが販売されている場所ごとに、異なる値段で売られています。
フィリピンのローカルブランドのたばこは、20本入りで60~80ペソ。
海外の銘柄だと100~200ペソです。
大統領が発令した禁煙令に伴い、フィリピンではたばこ税の値上げが段階的に行われています。
- フィリピンのたばこ税
期間 | 税率 |
2020年~2021年 | 37.5ペソ |
2022年~2023年 | 40ペソ |
2024年以降 | 価格の4% |
日本でも販売されているメビウスは、2019年まで約85ペソでしたが、2021年現在、160ペソまで値上がりしています。
フィリピンでは、20本入りの高額なたばこが買えない人たちに向けて、3~5ペソで購入できる1本売りも行われています。
たばこ全体の消費占める1本売りの割合は、67パーセントにもなっています。
フィリピンの電子タバコ
大統領令が発令した後も、電子タバコは販売されていますし、喫煙所でしたら、電子タバコを利用できます。
電子タバコは日本ではニコチンフリーですが、フィリピンの電子タバコのリキッドには、ニコチンが入っています。
フィリピンの電子タバコの特長
- ニコチンの量によってリキッドが選べる
- フルーツフレーバーやメンソール系など、リキッドの種類が多い
- タールは含まれていないので、歯が汚れない
日本では、電子タバコは、たばこ葉を使用していないため「たばこ製品」としては扱われておらず、ニコチンを含むリキッドは「医薬品」そして吸入用のデバイスは「医療機器」として販売されています。
日本でもニコチン入りリキッドを販売している輸入サイトを見かけますが、法的にはかなりグレーです。
フィリピンで買える電子タバコ
たばこ税の増税と、喫煙場所が少なくなったことから、室内でも手軽に吸える電子タバコの利用者が増えていますが、中でもフィリピンで人気がある電子タバコがVape(ベイプ)です。
ベイブの本体価格は3,000~4,000ペソ。
リキッドの値段は、ニコチンの量やフレーバーによって異なり130~200ペソです。
ちなみに、僕が購入したベイブの本体価格は3,800ペソ。
リキッドは、ニコチン量の少ないフルーツフレーバーと、香りが抑えられているニコチン量の多いリキッドをミックスしてつかっています。
加熱式タバコ
フィリピンでもアイコスは販売されていますが、価格は日本よりも高額で、本体は約10,000ペソ。
アイコスのヒートスティックは20本で300~400ペソです。
加熱式タバコは値段が高いため、フィリピンでは電子タバコの方が人気があります。
日本たばこ産業のプルームテックは、フィリピンでは販売されていません。
フィリピンへのタバコの持ち込み
紙巻きたばこは400本(20箱)まで、日本からフィリピンへ持ち込みができます。
アイコスなどの加熱式タバコは、本体、ステックとも持ち込みが可能です。
但し、日本の電子タバコをフィリピンに持ち込むことはできません。