フィリピンで免許取得!理不尽なお金の要求と長い待ち時間

現地生活

日本の免許証を持っている人なら、フィリピンで運転できる免許への書き換えは1か月程度でできます。

フィリピンでは、免許証がID代わりにもなるので便利です。

でも、免許の書き換えや更新手続きには、途中、理不尽なお金の要求や、長い待ち時間など、いくつかの関門が待っている。

この記事では、フィリピンで免許の取得と更新手続きを行った僕の体験談をお話しします。

フィリピンの免許を取得できる人の条件

フィリピンで運転免許証を取得できるのは、有効な日本の免許証を持っている人で、かつ、フィリピンに1年以上、滞在が可能なピザを持っている人です。

観光や商用などの目的で短期滞在者が取得する、非移民ビザ(ノンイミグラントビザ)では、フィリピンの免許証は取得できません。

詳しくは在フィリピン日本大使館のホームページをご覧ください。

フィリピンで運転免許を取得する流れ

  • 日本大使館で運転免許証の翻訳証明を受け取る
  • クリニックでメディカルチェックを受ける
  • LTOで免許の申請手続き
  • LTOで免許証を受取

日本大使館で免許証の翻訳証明を受け取る

フィリピンで免許証を取得するには、はじめに在フィリピン日本国大使館、または領事館へ行き、あなたが持っている日本の免許証を、英文に書き換えた翻訳証明を作成してもらいます。

大使館・領事館の窓口で対応してくれるのは日本人なので日本語で大丈夫。

書き換えに必要な書類は、オリジナルの免許証とパスポート。

申請の翌日(土日祝日を除く)には、 翻訳証明が発行されます。

申請場所

マニラ:在フィリピン日本国大使館

セブ・ダバオ:在フィリピン日本国領事館

参考 : 運転免許証の翻訳証明

クリニックでメディカルチェックを受ける

さて、ここからは、誰だかわからいフィリピン人からのお金の要求と、ながーい待ち時間がはじまります。

日本大使館から受け取った免許証の翻訳証明を持って、最寄りの陸運局に行きます。

陸運局のことをLTO(LAND TRANSPORTATION OFFICE)と呼びます。

すぐにLTOの窓口に行くのではなく、最初にLTOのちかくにあるクリニックに行き、顔写真の撮影と尿検査を行います。

(事前予約は不要)

尿検査の目的は薬物検査。

ドアが開いたままのトイレで尿を採取されます。

検査結果と写真の仕上がりを待つこと30分ほど。

その間に、怪しいフィリピン人が、話しかけてきます。

「陸運局での手続きを優先して処理してあげる」

「陸運局での手続きを手助けしてあげる」

彼らはフィクサーと呼ばれる人たちで、外国人に高額な手数料を吹っ掛けてきます。

僕の場合は、サポートしてくれるフィリピン人が一緒でしたので、陸運局の案内は不要だったのですが、優先処理に魅力を感じ、1,000ペソ(約2,200円)をフィクサーに支払いました。

結果を先に言うと、LTOでの待ち時間は3時間でした。

僕は、フィクサーに依頼して良かったと思っていますが、インチキでお金をだまし取るだけの人もいますので注意してください。

彼らはクリニックの室内にいますので、正規の職員なのか、詐欺師なのかの見分けがつきません。

ひとつ言えることは、勧誘がひつこく、クリニックを出た後も、迫ってきたら怪しいと思ってください。

LTOで免許の申請手続き

LTOに備え付けられている申請書に名前や住所などを記入して、パスポートのコピー、大使館で受け取った運転免許証の翻訳証明書、そしてクリニックから発行された健康診断結果を提出。

すると窓口のスタッフから、「じゃあ待ってて」と言われます。

都市部にある新しいLTOだと、番号札がもらえますが、地方のLTOだと名前を呼ばれるのを待っているだけ。

僕が申請したLTOでは番号札がなかったので、何時間かかるかもわからないまま、ずっと椅子に座って待っていました。

僕の場合はフィクサーにお金を払っていたので、免許証の発行許可証を受け取るまで3時間ほどで済みました。

3時間も! と驚かないでください。

混雑していると6時間ぐらいかかるそうです。

フィリピン人は待つことに慣れているので、だれも文句はいいまません。

順番が来ると、窓口で免許の引換証のような紙が渡され、「いついつ免許証を受け取りに来るように」と告げられます。

受取日は、その時の状況や担当者のやる気、またはさぼりで、日数は流動的。

僕の場合は2週間後と言われました。

MEMO

日本の免許証を持っていない人は、15時間の座学を受け、筆記試験に合格することで発行されるスチューデントパーミットを、最初に取得する必要があります。

但し、日本の免許証からの書き換えの場合は、講習や試験はありません。

LTOで免許証を受取

指定された日にLTOに行ったのですが、トラブル発生!

「オフラインだから今日は発行できない」と。

オフラインとは電源が落ちることで、オフラインになるとATMや、各種支払窓口もすべて止まってしまいます。

改めて翌日行きましたが、その日もオフライン。

フィリピン暮らしが長く、多少のことには慣れていた僕ですが、さすがに気持ちが萎えました。

そして、一週間空けて再訪し、やっと免許証を受け取ることができました。

受取は意外と早く、窓口に引換証を提出してから、1時間ぐらいで免許が手渡されました。

結局、僕の場合は大使館に翻訳証明を依頼してから免許証を受け取るまで、約一か月でしたが、長いと三か月ほどかかる場合もあるそうです。

フィリピンには、決められたルールはあるものの、担当者によってどうにでも変わってしまいます。

フィリピンの免許を更新する方法

フィリピンの免許の有効期限は3年間です。

取得してから3年後に更新手続きを行いますが、その3年間で無事故、無違反だった運転手は、次回の更新は5年に延長されます。

日本人も同様です。

更新の手続きの流れは、基本的に新規書き換えの流れと同じ。

クリニックで健康診断を受け、LTOの窓口で更新の申請を行います。

ここでもフィクサーが登場!

フィクサーに特急便を頼んだので、2時間ほどで更新許可証のようなものを受け取ることができました。

但し、正式な免許証は、後日LTOで受け取ることになります。

知り合いのフィリピン人から「早朝に行かないと、何時間も待たされるよ」と言われていましたので、朝5時に訪問。

ショッピングモール内にあるLTOだったのですが、5時の時点でモールの外には50人ほどの列ができていました。

モールは10時オープン。

それまでは入れませんので、ただ待っているだけ。

僕は、依頼していた運転手に列に並んでいてもらい、自分は車の中で寝ていました。

そして5時間後、モールがオープン。

待っている人たちがなだれ込むようにLTOに駆け込むのかと思いきや、ガードマンが、列に並んでいた順に、数人ずつ中に入れていましたので混乱は起きませんでした。

LTOの受付に必要書類を提出し、あとは呼ばれるまで待っています。

自分の順番が来ると、窓口のスタッフから簡単な説明があり、その後、更新された免許証が手渡されます。

呼ばれるまでの待ち時間は、約1時間。

合計で6時間、掛かったことになります。

免許書き換えの費用

  • 翻訳証明書の申請料(大使館・領事館) 900ペソ
  • メディカルチェック費用(クリニック) 100~500ペソ
  • 発行手数料(LTO) 820.26ペソ
  • 更新料(LTO) 652.63ペソ

取得手続きの流れや費用は、変更になる場合があります。

MEMO

2020年より、オンラインで免許の申請、更新手続きができるようになりました。

ただし、今までの僕の経験では、フィリピンのオンラインサービスはいいかげんで、事務作業が行われず、申請してもそのまま放置されることが多々あります。

確実に申請を行いたい方は、時間がかかっても、LTOの窓口で手続きをした方がいいと思います。

LTMS(Land Transportation Management System)ポータルサイト

交通違反で捕まったらどうなるか

フィリピンでは交通違反の取り締まりは警察官と、開発局の交通取締官が行っています。

警察官は、一斉検問などの大がかりな取り締まりを行い、交通取締官は、大通りの交差点などで交通整理をしながら、違反者を取り締まっています。

違反者は違反の内容によって決められた罰金を支払い、講習を受ける義務があります。

おもな交通違反の罰金

  • 右左折禁止や一方通行侵入など一般的な違反 150ペソ
  • 駐車違反 150ペソ
  • シートベルト着用違反 250ペソ
  • 免許証不携帯 150ペソ
  • 免停中や期限切れ免許証での運転 300ペソ
  • 飲酒、禁止薬物服用運転 2,000ペソ

取り締まりの基準は、交通取締官の気分で決まることもあり、理不尽な理由で捕まってしまうことも少なくありません。

僕はいままでに3回、納得できない理由で捕まりました。

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MAMORU
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