日本から4時間で行ける南国フィリピン。
大型ショッピングモールや最新のレジャー施設が建ち並ぶ首都のマニラ、世界的なビーチリゾートとして有名なセブ島など、見どころや遊びどころが多く、フィリピン観光省の発表では2019年には68万3千人の旅行客が日本からフィリピンへ訪れていました。
しかし、Covered-19が流行して以降、 フィリピン政府は観光客の入国を制限してきました。
この記事では、日本人がフィリピン旅行をするための条件と、フィリピンの現在の様子を、フィリピン在住者の僕が解説します。
結論から言うと、2022年3月現在、フィリピンへの旅行は、条件付きで可能です。
フィリピン旅行の魅力
フィリピン旅行のいちばんの魅力は、日本から近いことです。
成田や関空、福岡、そして中部国際から、毎日直行便が就航していて、片道4時間でマニラやセブに行くことができます。
旅行の目的は、女性ならグルメやショッピング、そしてスパも人気。
男性なら昼はダイビングやゴルフ、夜は女の子がいるカラオケバー。
日本との時差は1時間しかありませんので、2泊3日程度の短い期間で手軽に海外旅行が満喫できます。
フィリピン政府も観光客を誘致するため、積極的にキャンペーンやPR活動を行ってきた結果、2019年には世界各国からフィリピンを訪れた旅行客は826万人(前年比22.5%増)と、と順調に伸びていたのですが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う規制のため、2020年は148万人と、前年比84%減まで落ち込んでしまいました。
年 | 外国人旅行者 |
2016年 | 5,967,005人 |
2017年 | 6,620,908人 |
2018年 | 7,166,467人 |
2019年 | 8,260,913人 |
2020年 | 1,482,535人 |
観光客の入国条件
2022年3月現在、日本からの観光客は、以下の条件を満たしていれば、フィリピンへの入国が許可され、かつ、入国後の隔離も免除されます。
- ワクチンの2回接種者
- 48時間以内に受けたPCR検査の陰性証明を提示できる人
- フィリピン入国から30日以内に出国(帰国)する航空券を持っている人
- パスポートの有効期限が、入国日から換算して6か月以上残っている人
- 新型コロナウイルスの治療をカバーしている海外旅行保険に加入している人
ザックリですが、この5つの条件を満たしている人は、フィリピン旅行ができます。
さらに、日本の外務省は2022年3月1日から、フィリピンからの入国者の検疫施設での隔離を解除すると発表しました。
これによって、フィリピンで受けたPCR検査の陰性証明書があり、かつ、ワクチン2回接種者は帰国後の自宅待機が、最短3日間に短縮。
そして、3日目以降に自主的に受けたPCR検査で陰性なら、その後の自宅待機は不要。
3回接種者は、帰国日から自宅待機は不要。
しかも、空港から自宅までは、電車やバスなどの公共交通機関が利用できるようになりました。
フィリピン観光の問題点
2022年3月現在、上記の条件を満たしている方は、フィリピン旅行ができますが、実際には問題も残っています。
- 高額な飛行機代
日本からマニラへの飛行機代は、往復で10〜13万円。
これは、コロナ禍以前の約2倍の料金です。
また、観光地として人気のセブへは、まだ直行便が就航していません。
入国制限が緩和されたことで、これからフィリピン航空やセブパシフィック航空が、日本便を増やし、料金も下がって来ると思いますが、現在はまだ高額です。
- PCR検査の義務と費用
フィリピンは48時間以内の検査結果を求めているので、オンラインや宅配検査では間に合いません。
検査機関へ来院して検査結果を即日発行してもらうと、検査費用は安くても1万5千円。
そして、帰国時にも、フィリピンでPCR検査を受けなければ、日本人でも日本に入国することができません。
入国条件については、厚生労働省 水際対策の措置のページをご覧ください。
フィリピンの状況
マニラ首都圏は2022年3月1日より、警戒レベル1に下がりました。
警戒レベル1とは、ニューノーマルの社会にほぼ等しい規制で、企業や店舗、公共交通機関は、ほぼ通常営業。
日常生活には、ほとんど影響がありません。
日本人に人気の観光地 セブは警戒レベル2に指定されていて、大人数での集会などは制限されていますが、マスクの着用とソーシャルディスタンスを守れば、ほぼ旅行には支障ありません。
観光ホテルやKTVも、通常営業をしています。
すでにフィリピンには、アメリカなど、自国の規制が緩和されている国々から観光客がやってきています。
日本からの観光客も、入国は可能ですが、飛行機やPCR検査、帰国後の自宅待機など、規制がまだあるので、現在のところ、日本からフィリピンに来る人のほとんどはビジネス関係者。
日本の水際対策が、さらに緩和されれば、コロナ禍前のように、気軽にフィリピン旅行が楽しめるようになると思います。