海外移住を考えている人に向けて、フィリピン移住のメリットと移住までの手順、そしてフィリピンで生活をはじめるために必要なことまで、実際にフィリピンに移住して暮らしている僕の体験を交えてお話しします。
海外移住といえば、定年退職後に夫婦でスローライフを楽しみながら、ゴルフやダイビングなど好きなスポーツに没頭するイメージかもしれません。
でも最近では、フィリピン移住をして、個人で仕事をしたり、フィリピンに家を持ちながら、日本とフィリピンを行き来している人も少なくありません。
フィリピンは、35才からリタイアメントビザと言う特別永住権が取得できるんです。
目次
移住先としてフィリピンを選ぶ10のメリット
日本人がフィリピンに移住するメリットをご紹介します。
日本から近い
一般財団法人 ロングスティ財団の2018年の調査によると、ロングスティの人気国上位は、マレーシア、タイ、ハワイ、フィリピン、そしてオーストラリア。
この中で、日本から一番近い国はフィリピンです。
日本からマニラまでは約4時間、セブへは約4時間30分。
日本との時差も1時間しかありませんので、一時帰国する際の時間的な負担が少ないです。
旅費も、LCCを利用すれば往復3万円前後です。
温暖な気候
フィリピンは高温多湿の熱帯性気候で、年間平均気温は27度。
四季はなく、乾季(12月~5月)と雨季(6~11月)に分かれています。
雨季も日本の梅雨とは異なり、一日中雨が降っていることは稀で、1~2時間の豪雨の後は、また日が差します。
もっとも暑い時期は4~5月ですが、日本から来た人に伺うと、日本の8月よりは過ごしやすいと言います。
一年を通して温暖ですので、日本の厳冬期にあたる1月~2月は、日本からたくさんの人がフィリピンにやってきます。
花粉症に悩まされない
日本に住んでいると、春は花粉症の方にとってとてもつらい季節だと思います。
フィリピンにはスギとヒノキは自生していませんので、スギ花粉、ヒノキ花粉に悩まされている方には天国のような国です。
ただし、ブタクサとイネはありますので、それらの花粉に悩まされている方は、地域によって注意が必要です。
物価が安い
地域にもよりますが、フィリピンの物価は日本の1/3ぐらい。
輸入品(自動車や電気製品など)は、日本よりも高いです。
光熱費とガソリン代は日本と同じぐらいです。
生活費は、何を食べるか、そしてどこに住むかによって差が出ます。
・食費
ローカルレストラン 100ペソ~(約220円)
日本食レストラン 300ペソ~(約350円)
惣菜を購入 20ペソ~(約43円)
お米 50ペソ~/kg(約108円)
瓶ビール330ml 30ペソ(約65円)
・家賃
コンドミニアム(スタジオタイプ) 18,000ペソ~(約39,000円~)
コンドミニアム(2LDK) 25,000ペソ~(約54,000円~)
ローカルのアパート 6,000ペソ~(約13,000円~)
・インターネット接続
使い放題のWi-Fi 約1,000ペソ/月(約2,200円)
・タクシー初乗り40ペソ(86円)
・映画 250ペソ~(約540円~)
・マッサージ 150ペソ~/1時間(約320円~)
日本人の口に合う食文化
フィリピン料理の特徴は、豚肉と鶏肉をつかった甘辛のバーベキュー味です。
日本にはフィリピン料理のレストランがほとんどありませんので、イメージはつきにくいかもしれませんが。日本人の舌に合った味付けです。
ただし、フィリピン人は野菜をあまり食べないので、野菜不足になる懸念も。
スーパーマーケットには野菜が売っていますので、たまには自炊も。
また、マニラとセブには、市内に日本料理レストランがたくさんあります。
ラーメン店、焼肉店、鉄板焼き、居酒屋・・・
ほとんどのレストランは日本人が経営し、日本人がコックを務めているお店もあるので、味は日本とそん色ありません。
フィリピンでは最近、たこ焼きがブームで、たこ焼店もたくさんあります。
手軽にリゾートが楽しめる
四方を海に囲まれたフィリピンには、市内から1時間程度の場所にリゾートがあり、スキューバダイビングをはじめとするマリンレジャーを気軽に楽しめます。
海だけではなく、高原や山のレジャーを楽しむことも。
また、世界的にも人気のあるボラカイ島やパラワン島、シアルガオ島へも2~3時間で行けますので、お泊り旅行におすすめです。
英語がつかえる
マニラではタガログ語、セブはビサヤ語など、地域によって異なる言語がつかわれていますが、フィリピンは英語が公用語ですので、ほとんどの人は英語も話せます。
飲食店やモールの店員との会話は、英語でまったく問題ありません。
また、欧米人のような流ちょうな英語でなくても、カタコトの英語でも伝わるのがフィリピンの特徴。
日本人と接する機会も多いフィリピン人は、日本人が言いたいことを察してくれます。
僕は英語がほとんどしゃべれないまま、フィリピンにやってきましたが、日常生活で困ることはほとんどありません。
フィリピンには日本人でも入学できる語学学校もありますので、興味のある方は、学校に入学して英語の勉強をするのもおすすめです。
寮に入らずに、自宅やホテルから通う、ウォークインと言うコースもあります。
メイドや運転手が雇える
中流階級以上の家では、メイドやドライバーを雇っているのが一般的です。
料理や洗濯、掃除をしてくれるメイドは、通いと住み込みの2タイプですが、住み込みのケースの方が多いです。
ある程度の大きさのコンドミニアムにはメイド用の小さなベッドルームが完備されています。
住み込みの場合の月給は6,000ペソ~(約13,000円)
通いですと1日約400ペソ(約860円)
住み込みの方が安い理由は、ベッドルームと食事を提供するから。
プライベートの時間を大切にしたい方や、外出が多くなりそうな方は通いのメイドを頼めばいいと思います。
ドライバーを頼む場合は、運転手だけですので、車はこちらで購入しなければなりません。
そこまでは必要ないと言う方は、Grabタクシーを利用するといいでしょう。
永住権が取得できる
フィリピンに入国後、30日間以内であれば観光ビザで滞在できますが、移住する場合は、次の3つの特別永住権ビザが候補となります。
SRRV(リタイアメントビザ)
35歳位以上の方が取得可能。
フィリピンの銀行に保証金を預ける必要がありますが、無犯罪者であれば誰でも取得できます。
就労も可能。
預託金
35才~49才 5万ドル
50才~ 2万ドル
年会費360ドル
メリット
・預託金はビザ取得後に事業や投資につかえる
・家族にも適用される
デメリット
・年会費が高い
クォータービザ
ビジネスなど活動の制限が少ないビザで、20歳以上の人であれば取得可。
ただし年間で50人の割り当てしかなく、取得手続きに1年ほどかかるので難易度は高いです。
預託金 5万ドル 年会費なし
メリット
・年会費が無料
・預託金はビザ取得後に事業や投資につかえる
デメリット
・エージェント費が別途200~300万円かかる
・申請しても取得できないケースがある
APECO(アペコ特別永住権)
フィリピンのオーロラ州経済特区(APECO)が取り組む地域の振興開発事業プログラムで、就労や就学もできる特別永住権。
年齢制限なし。
事業開発費 2万ドル
会費7,500円
メリット
・5日程度の滞在で取得可能
・会費の支払いが5年に1回
デメリット
・支払った事業開発費は戻ってこない
これらのいずれかのビザを取得すれば、銀行口座の開設や住居の契約ができ、出入国も制限がありません。
尚、観光ビザは2年間延長できますが、銀行口座の開設はできません。
また、外国人登録証(ACR-Iカード)の取得や、就労する場合は就労ビザが別途必要になります。
親しみやすい国民性
ラテン系のフィリピン人は明るくて陽気な性格です。
細かなことは言わないし、ホスピタリティ精神が強く他人にやさしい。
はじめてあった人にでも、笑顔で友だちのような振る舞いをしてくれます。
日本にいたときの時の自分の性格や人生観が、変わってしまうかもしれません。
フィリピン移住で注意したいこと
移住には良い点がある反面、気を付けなければならないこともあります。
特に日本人が抵抗を感じると思われる点を5つ挙げておきます。
文化の違い
フィリピン人は時間やルールを守らない気質です。
遅刻は当たり前の文化。
クレームをつけても謝ることはせず、言い訳に終始します。
几帳面な日本人には、ちょっと耐えられないかもしれませんが、これも文化の違いと自分に言い聞かせ、慣れるしかありません。
日本と同じ生活をしたら高額
例えば、フィリピン人はお風呂に入る習慣はありませんので、フィリピンの住居にバスタブがついているところはありません。
オーナーの許可を得ることができれば、自分でバスタブを設置することも可能ですが、水道工事などで高額な費用が発生します。
また、毎日、日本食レストランに通っていたら日本にいる時よりも食費がかかります。
いくらお金がかかってもかまわない、と言う方を除き、フィリピンに移住したら現地の生活様式を受け入れる必要があります。
環境衛生が悪い
フィリピン人は環境についてあまり重要視していません。
ゴミは普通にポイ捨てしますし、道路を走る車は黒い排気ガスをまき散らしているので、市街地の空気は汚れています。
日本人が選ぶコンドミニアムなどの周辺はそれほど汚れていないと思いますが、一歩大通りへ出るとゴミと排気ガスの覚悟が必要。
ちなみに、海や川も汚れていますので、泳げるのは有料のビーチだけです。
騒音
大きな声でしゃべる、大音量で音楽を流す、屋外でカラオケをしている。
これらもフィリピンの文化です。
静かな場所が嫌いなフィリピン人は、日本人からするとうるさいぐらいの大音量が好き。
車はクラクションを鳴らしながら走っています。
貯金はできない
フィリピンで働こうと考えている方もいるかもしれませんが、その場合、給料はフィリピンの基準で支払われます。
日本人の場合は、多少プラスアルファがあると思いますが、それでも月給は2万~2万5千ペソといったところ。
贅沢せずフィリピンで暮らしていくのでしたらやっていけますが、貯金ができるほどの収入は得られません。
もし、お金を稼ぐのでしたら、現地の企業で働くのではなく、オンラインで日本国内を相手にした個人事業をした方がいいです。
フィリピン移住のおすすめエリア
日本人の移住先として代表的な場所を3か所、紹介します。
セブ島
リゾートアイランドで有名なセブは、フィリピン国内で第二の都市。
語学学校も多く、日本から観光や留学目的で、年間何万人もの人がセブにやってきています。
移住してリゾートやマリンアクティビティを楽しみたい方にはおすすめです。
マニラ
フィリピンの首都マニラは、東京都とほぼ同じ1,300万人の人口をかかえる巨大都市。
街の中心部は東京とほとんどかわらない雰囲気です。
日系企業が集中し、日本人ビジネスマンも暮らしていることから、日系の学校やスーパーがたくさんあります。
ダバオ
フィリピン南部のダバオは、セブに次ぐフィリピン第三の都市です。
20世紀の初頭には、日本人による農園経営が盛んにおこなわれていて、東南アジアで最大の日本人街でした。
治安が良くのんびりとした雰囲気のダバオは、日本人の移住先の一つとして注目されています。
フィリピンへ移住するまでの手順
ここからは、具体的な移住の流れとフィリピンでの各社手続きについて説明していきます。
移住前の準備
1.移住の目的と滞在期間を決める
フィリピンに住む目的を明確にしておかないと、現地に来てからなにもすることがなくて、結局、帰国してしまうと言うことになりかねません。
自分なりの目的や、やりたいことを明確にしておきましょう。
また、何年ぐらい住むつもりなのか、日本への一時帰国はどの程度頻繁にするのかなども、だいたいでいいのでイメージしておくと、取得するビザの種類や、住む場所が決めやすくなります。
2.居住者目線で現地を視察
移住を決定する前に、フィリピンに数週間滞在し、現地の生活を体感しましょう。
フィリピンを移住先の候補に考えている方は、すでに観光などで訪れている方が多いと思いますが、移住前の視察は観光旅行とは違います。
自分が移住した時のことをイメージして、街の様子を見たり、ローカルのお店を利用したり、公共交通機関も利用してみる。
併せていくつかの地域を視察して、自分の好みに合った場所も探す。
ひとりで不安な方は、日本語の話せる旅行ガイドに同行してもらうといいでしょう。
僕の場合は、移住する前に3週間、繁華街の中級ホテルに滞在し、現地の様子を視察していました。
あえて繁華街の中級ホテルを選んだのは、フィリピンでの生活に自分が対応できるかどうかを試したかったからです。
3.日本で引っ越しの準備
移住を決めたら、日本に一度帰国し、引っ越しのための準備。
日本にいる時に、無犯罪証明書を取得しておいた方が、フィリピンでのビザ取得時に便利です。
特別永住権のビサを取る場合、日本の警察庁が発行した無犯罪証明書が必要になります。
現地での手配
4.ビザの手配
ここからは、フィリピンに移住後の手続きです。
入国時は一般の観光ビザで入り、ホテル泊をしながら各種手続きを行っていきます。
まずはビザから。
移住の目的と期間に合わせてビザを選び、イミグレ、または退職庁でビザの申請を行いまます。
いづれも申請から取得まで4週間程度かかりますので、その間、観光ビサ(入国から30日間有効)を一回、更新する必要があるでしょう。
観光ビザを延長して60日以上滞在する方は、ACR-Iカード(外国人登録証)の取得も必要になります。
尚、現地の企業で働く場合は、その企業が就労ビザの手配をしてくれます。
5.住まい探しと契約
フィリピンには不動産屋さんはほとんどありません。
そのため、自分で探すか、現地に信頼できる知人がいればその人に頼みます。
移住、または長期滞在の日本人の場合は、コンドミニアムか、ヴィレッジと呼ばれる高級住宅街の一軒家を借りるのが一般的です。
6.生活インフラの手配
住まいが決まったら、電気や水道、インターネット、電話などの契約。
コンドミニアムの場合は、全部管理会社がやってくれますので、自分ですることはほとんどありません。
ヴィレッジの一軒家も、すでに電気水道は通っていますので、つかった分の料金をオーナーに払うだけ。
インターネットと電話は自分で契約する必要があります。
・インターネット
フィリピンの通信会社と契約し、ルーターの設置や回線工事を依頼します。
主な通信会社は、PLDT、SMART、そしてGlobeの3社。
料金やサービスはほとんど同じで、つかい放題のプランで月額1,000ペソほど。
毎月の支払は、近くのスーパーマーケットでできます。
・銀行口座の開設
移住者にとって銀行口座を開設するメリットは、「デビットカードの利用」「小切手での支払い」そして「日本からの送金」の3つです。
キャッシュレス化が進んでいるフィリピンでは、スーパーのお買い物は電子マネーかカード、家賃などのまとまった支払いは手形が一般的です。
カードや手形を持つには銀行口座が必要です。
また、日本からフィピンへ送金する際も、現地の銀行口座が必要になります。
口座は3種類
フィリピンペソ、米ドル、そして日本円の3種類の口座がありますが、移住者はペソと米ドル口座の2つが必要です。
ペソ口座は、日常で利用するお金ですが、日本からフィリピンへ送金する場合は、ドルで送金され、一旦ドル口座に入金されます。
その後、フィリピンの銀行でドルからペソ口座へ移動して利用するので、送金の場合はドル口座も必要になります。
口座開設の方法は、フィリピンでの身分証明書(パスポートとビザなど2種類)、フィリピンでの居住証明(住居の契約など)、そして初回に預けるお金を持って銀行に行き手続きします。
初回の預金はペソ口座は10,000ペソ、ドル口座は500ドル、日本円口座は50,000円以上です。
契約後、クレジットカードや通帳が受け取れるのは約一か月後になります。
住まいについて
フィリピンの住宅の特徴と、選ぶときのポイントについて説明します。
住宅の種類
・コンドミニアム
ベッドやキッチン、エアコン、家具などが一通り備え付けられています。
自分で購入するのは、食器、カーテン、ベッドカバーなど細々とした生活用品だけ。
コンドミニアムには、管理人が常駐していますので、サポートも受けられます。
ビルの一階にある事務所へ行き、空いている部屋を見せてもらい、管理人から、賃料や条件などを聞きましょう。
気に入ればコンドミニアム全体を管理している会社、または個々の部屋の個人オーナーと契約します。
ミニマムで1か月から契約できる物件もあります。
・ヴィレッジ
サブデビジョンとも呼ばれ、管理された敷地内に、一軒家が立ち並び、中流階級以上のフィリピン人や外国人が暮らしています。
一軒家を丸々借りることもできますし、家の持ち主が、自分の家の一部を貸し出している場合もあります。
備え付けられている設備は、家によって異なります。
ヴィレッジの敷地内には、誰もが入ることができません。
入り口にガードハウスがありますので、ガードマンに借主を探している家があるかどうかを確認し、あればそこへ案内してもらいます。
家主がそこに住んでいれば紹介してくれますし、別の場所に住んでいれば呼んでくれます。
家賃の交渉は家主と行います。
契約期間は大抵1年です。
・アパート
フィリピン人のコミュニティの中で暮らしたいと考えている方には、アパートも選択肢のひとつ。
住人はほぼ全員フィリピン人。
同じアパートの住人は家族同然で、たまに一緒にごはんを食べたり、カラオケを楽しんだり、現地の人たちと深い交流ができます。
アパートは2階建てで、1階はダイニングとガレージ。
2階はベッドルームというのが一般的な間取り。
契約内容は、コンドミニアムとほぼ同じですが、賃料は安く抑えられます。
家賃の支払い
最初に、初月の1か月分の家賃と敷金の1か月分、合わせて2か月分を支払い、その後は、毎月定められた日に支払います。
支払い方法は現金か手形。
コンドミニアムの場合は、敷金を含めた13か月分の手形を先渡ししなければならない物件もあります。
失敗しない選び方
建物の外見やオーナーの人柄だけで選ぶと、あとで後悔する場合がありますので、特にチェックしておくべきポイントを3つ挙げます。
・騒音
周辺環境が静かかどうかを確認してください。
部屋から車の走行音や、近くの工場やお店の騒音が聞こえないかどうか。
・水はけ
豪雨の時、低地だと周辺の雨水が押し寄せてきて入り口がふさがってしまいます。
高台でなくても良いですが、低地にある物件は避けた方が賢明です。
・周辺環境
徒歩圏にスーパーやレストランがあるかどうかも重要です。
フィリピン人は自家用車を利用するのが一般的なので、気にしませんが、車のない移住者の場合は毎回タクシーと言うわけにはいきませんので。
周辺のお店も調べておきましょう。
フィリピンの基本情報
・社会
ホスピタリティにあふれ、特に弱者やお年寄りに対して優しい社会です。
また、アジアで一番の女性社会で、女性の社会進出がめざましい国です。
・宗教
国民の90%がキリスト教で、中でもカトリックの人が多いです。
日曜日には各地の教会でミサが行われます。
・税金
移住者に関係する税金は、消費税12%(内税)ぐらいです。住民税はありません。
仕事をする方は、所得の5~40%が個人所得税として発生します。
・交通
首都マニラでは電車(LRT、MRT、PNR)が走っていますが、それ以外の都市には電車はありません。
庶民の移動手段はジプニーと呼ばれる路線バスか、バイクタクシーが中心。
タクシーも利用されています。
・医療
マニラやセブには、いつくもの大きな総合病院があり、日本とあまり変わらない治療を受けることが可能。
治療費は海外保険が適用されます。
・治安
日本と同じ行動をすればトラブルに巻き込まれる可能性があります。
外出時は荷物を離さない、夜間はあまり出歩かない、人から恨みを買うようなことはしない。
この3つを守れば、過度の心配は不要です。
フィリピンの最南部では、たびたび紛争が起きますが、セブ以北ではテロなど大きな事件は起きていません。
移住を考えている方へのアドバイス
僕はこの記事を書いている時点で、フィリピン滞在歴が10年になります。
フィリピンに来る前は不安も少しありましたし、現地に来てからも文化の違いなどからストレスを感じることもありました。
英語は話せず、フィリピンのことも良く知らずにやってきた僕が、10年間も滞在しているのは、フィリピン人のやさしさと、社会のおおらかさに魅力を感じたからです。
僕はいま、フィリピンで暮らしながら、地域のボランティア活動にも参加しているのですが、そんな滞在目的もあって、充実した毎日を過ごせています。
海外移住をお考えの方は、まずフィリピンで2~4週間、過ごされてみてはいかがでしょうか。
ネットや本だけの情報ではなく、ご自身でフィリピンの良い点もたいへんな部分も感じたうえで決めた方が、後悔しない移住生活を送れると思います。